
なかめぐろ脳神経外科・内科 頭痛クリニック・青山院長インタビュー
マグバームを取り扱っていただいているクリニックの中でも、患者さんからの評価が高い「なかめぐろ脳神経外科・内科 頭痛クリニック」。
どんな経験を経てどんな想いで診療をされているのか、なかめぐろ脳神経外科・内科 頭痛クリニック・青山院長にお話をお伺いしました。
なかめぐろ脳神経外科・内科 頭痛クリニック・青山院長インタビュー
ーどんな経緯で脳外科医になられたのですか?
元々、母親が三叉神経痛を患っており、脳外科医の手術を受けてよくなったことが脳外科に憧れを持ったきっかけでした。
外科手術をやりたくてこの世界に入ったので、研究にはあまり興味を持っていなかったのですが、お世話になった教授の紹介でUCLAのスポーツ外傷研究で2年間過ごしたことが私の方向性を変えました。
ーどのように変わられたのですか?
それまでは外科手術だけにフォーカスして過ごしてきたのが、5歳の娘、1歳の息子や妻と過ごす時間が増え、多国籍の同僚たちとコミュニケーションをとることで、より客観的に物事を見れるようになり、研究や今まで取り組んでこなかったことに興味を持てるようになったんです。
ちょうどその頃、脳腫瘍が転移した症例などに触れる機会も増え、脳外科医として手術ではどうにもできない限界を感じていた頃でした。
治らない患者をどうすればよいかを突き詰めていくと、手術や薬に頼る以前の根本的なところから始めなければと強く思うようになり、日本オーソモレキュラー医学会の溝口先生に分子栄養学を学んだり、宮崎の山元先生に頭鍼療法(YNSA)を学んだりしながら、自分なりの良い治療を模索してきました。
ー頭痛の大きな原因は何ですか?
頭痛は、いわゆる片頭痛と言われるものや緊張型のものなどいくつかに分けられるのですが、私の経験上頭痛の9割は”首こり”が大きな要因となっています。
僧帽筋などの首肩まわりの筋肉は頚椎神経につながっており、首が凝ると頚椎神経を刺激します。その頚椎神経は三叉神経という三叉にわかれた神経とつながっており、頚椎神経の興奮が三叉神経を刺激します。三叉神経が興奮すると脳過敏の状態になり頭痛が誘発されるメカニズムです。

ーコロナの影響はありますか?
リモートワークでのパソコン作業が増えたことは少なからず影響しています。パソコンやスマホなどの使用が増えると自然と頭部が前に傾いてきますが、人間の頭は約5kgの重さがあり角度が少し変わるだけで首にかかる負荷が大きくなります。例えば15度傾くと12kgの負担が首の筋肉にかかり、45度傾くと22kgもの負荷がかかります。
姿勢が悪化するだけで、首肩まわりの筋肉が緊張し頭痛につながるリスクが大きく増すのです。
また、眼を使うこと、物を見るときにピント調節をしますが、その際に使われる毛様体という筋肉の緊張が首の筋緊張と深く関わっているということがわかっています。パソコン、スマホの使用はまさに首こりをきたす大きな要因です。
ー先生の本では低血糖のリスクも訴えられていますね?
多くの人の食事後の血糖値は不安定で、炭水化物を摂りすぎると一時的に高血糖になった後(3-5時間)急降下し低血糖状態になる傾向があります。
血糖値を保つためにインシュリン拮抗物質である5種のホルモン(グルカゴン、コルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリン、成長ホルモン)が分泌されるのですが、これらが自律神経を緊張し末梢血管収縮が起こります。
すると筋肉の血流障害が起き、首こり、肩こりが出現して、それに伴い頭痛が起こるパターンが多くあります。
低血糖から自律神経を緊張させるメカニズムは、食いしばりの原因にもなっています。また、目の筋肉も脳と神経で繋がっているため、目が疲れると頭痛につながりやすくなります。
ー誰でも簡単にできるアドバイスはありますか?
首や目を寝る前に温めるのは非常に効果的です。
温めること血流が良くなるため、筋肉の緊張がほぐれ頭痛に繋がりにくくなります。
ホットパックのようなレンジで温めて首に巻けるようなタイプがオススメです。
また、パソコンのスクリーンをなるべく目線と水平にしてあげることです。視線が下にいくことで首が傾き負荷がかかるリスクを減らせます。
今はノートパソコンを支えてスクリーンを高い位置に保てるようなツールもありますので、ぜひ工夫してみてください。
ー子供たちを持つ親に何かアドバイスはありますか?
頭痛を持つ子供たちを診察すると、やはり殆どに首こりがあり押すと痛みを訴えます。
子供たちは、毎日背負うランドセルが大きな問題になっています。重い荷物を背負うと、体が前屈みになり首肩まわりの筋肉に大きな負担がかかります。タブレットやスマートフォンのゲームのやり過ぎも気をつけなければいけませんが、なるべくランドセルは軽く保ってあげてください。
食事については、なるべく炭水化物だけの食事ではなくタンパク質をしっかり摂ること、間食なども甘いものではなくナッツ等を意識すること。このことが食後の低血糖を避け、首こりの蓄積を回避し頭痛の予防にも繋がります。
ーマグバームはどんな方にオススメいただいていますか?
基本的には、首こりがある方に使ってもらっています。お風呂あがりは体が温まり血行がよくなるので、マグバームを使ってマッサージしながらほぐすのが良いと思います。
ーどんなときが仕事をしていて一番嬉しいですか?
患者さんから、「青山先生のアドバイスがきっかけで良くなった」と言われるときは本当に嬉しいです。お薬に頼るのではなく、根本的なところを治したいと常に考えているので、患者さんが良くなってくれると冥利に尽きます。
ー今後はどのような目標を立てられていますか?
まだクリニックを立ち上げて1年未満ですので先のことは分かりませんが、とにかく目の前の患者さんに真剣に向き合い、お薬が要らなくなって健康になる患者さんを一人でも増やしていきたいです。
編集後記学生時代はアメフトに打ち込み、端正でスマートな印象の青山先生ですが、脳外科手術という花形なポジションから、栄養学や鍼灸なども駆使して患者様を診る今のスタイルに至るまでのご経験は、聞いているうちに惹き込まれました。 |
profile青山 尚樹(医師) 日本大学医学部 卒業 |
リンク・『頭痛は「首」から治しなさい』 ・なかめぐろ脳神経外科・内科 頭痛クリニック ・「マグバーム」 |