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記事: 広島ステーションクリニック 石田清隆先生インタビュー

広島ステーションクリニック 石田清隆先生インタビュー

広島ステーションクリニック 石田清隆先生インタビュー

「健康維持のために必要」と感じたものは、内科の枠を越えて取り入れています

「広島ステーションクリニック」は肝臓学の専門医・石田清隆(いしだ きよたか)先生が2010年に開業されたクリニックです。弊社のマグバームをお取り扱いいただき、弊社に「多くの患者さまがマグバームを高く評価してくださっている」という大変ありがたいフィードバックをいただきました。

石田先生に診療や患者さまへの想いをインタビューさせていただきました。

(取材日:2022.11.24  取材:オーガニックサイエンス代表 鎌田、Nathan)

 肝臓がんのスペシャリスト、広島で独立

はじめに、ご経歴をお聞かせください。

私は広島生まれの広島育ちです。愛媛大学医学部を卒業後、30年ほど愛媛で肝臓がんの治療に携わってきました。部位を問わずがんの早期発見を得意とし、肝臓のスペシャリストと呼んでいただくこともありましたね。

2008年に広島市立広島市民病院の内科部長に就任し、広島に戻りました。優秀なスタッフが育ってきたこと、クリニックの物件にご縁があったことから2010年に開業しました。

診療内容、診療方針について教えてください。

内科を幅広く診ています。当院は最新のCTや内視鏡の検査設備や機器を整えているので、がんを見つけるのは得意なんですよ。また「健康維持のために必要」と判断したものは、内科の枠を越えて取り入れています。一つの例は、併設するプライベートジムです。

私には以前、「健康を維持するためには運動が必要」と身をもって感じた経験があります。仕事のしすぎで猫背がひどくなり、座ることもままならなくなってしまったんです…。パーソナルトレーナーに体のバランスを見ていただき、トレーニングしたところ痛みが軽減し、健康を取り戻すことができました。この実体験から、患者さまにも運動の大切さを伝え続けています。また、別のご縁から美容皮膚科やアートメイクも手がけています。

治療の上で、心がけていることはありますか?

患者さんが治療を受ける目的をお聞きし、治療方針に反映させることです。血液検査で何かの数値が悪かったとしても、患者さんの状態・症状を考慮してから判断するように常に心がけています。

 薬で治らない不調は、栄養改善を指導

栄養療法を取り入れているそうですね。

7年ほど前に、当院の医師である根本義章先生が「栄養療法をやりたい」と提案してくれたことがきっかけに導入しました。私自身も日本オーソモレキュラー医学会のセミナーや糖質制限のセミナーに参加するにつれ、栄養の重要性を認識しました。

以前、エコーにCT、内視鏡など、あらゆる検査方法で調べても異常はないのに、消化器系の不調を抱えている患者さんがいました。栄養療法を学んだことで、栄養面の問題が症状に深く関連していると理解しました。実際に、当院の栄養指導で症状が緩和された患者さまも多くいらっしゃいます。

栄養療法について聞かせてください。

現代人にとって身近な食事は糖質の摂取量が多いものばかりです。それに伴い、マグネシウムや鉄などのミネラル、ビタミン、タンパクが不足しやすくなっています。

また女性の多くは鉄が欠乏しています。慢性の下痢、胃もたれ、倦怠感、食欲不振、不眠、うつ、口内炎、脱毛、爪が弱い、アザがよくできる、朝起きられない、冷え性といった症状は栄養を改善すれば治る可能性があります。

薬を処方しても根本的な解決にならない場合、栄養の摂取量や栄養バランスを改善し、腸内環境を改善する、というのがベースとなる考え方です。

具体的には、どんな栄養素が不足しているケースが多いですか?

たんぱく質、マグネシウムや鉄、ビタミンB群、ビタミンC、ナイアシンなどは注意深くチェックしている栄養素です。世界で最もポピュラーな栄養障害は鉄です。「ほうれん草やニラに含まれる鉄の量は、1960年代と2020年代を比べると大きく減少している」というデータが出ています。

マグネシウムも8割程度の方が不足していると言われています。現代のライフスタイルでは加工食品などを摂る場面が増え、マグネシウムがどんどん流出してしまうのです。現代人は強い意識で栄養状態に気を付けなければいけません。

どんな場面で、患者さまにマグバームを勧めてくださっていますか?

症状が栄養不足から起きていると判断した場合、マイヤーズカクテルという点滴をしたりマグバームを勧めたりしています。こむら返りなどの筋肉の痙攣(けいれん)がある患者さまには特にマグバームをお勧めしています。塗るだけでなく、「しっかり擦り込んでマッサージしてください」と伝えてますね。今まで150人以上の患者さまに使っていただいており、合わなかったのは1人だけです。

 挑戦とともにある人生

お仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか?

患者さんの症状が良くなって喜んでくれる姿を見ることができた時、一番の幸せを感じますね。少しでも患者さまのお役に立てたと感じられた時や、患者さまが私を信頼して継続的に来院してくださることも嬉しいです。

休日はどんな過ごし方をしていますか?

体幹トレーニングやボイストレーニングをしています。もともと歌が苦手だったのですが、「リンキング(フレーズごとに繰り返し練習 · 単語をつなげて発音)」などのコツを覚えると英語の歌でも少しずつ上手く歌えるようになり楽しくなってきました。最近では建築や設計にも興味があり、自分で新しい施設を設計しています。

今後の目標を聞かせてください。

目の前の患者さま、一人ひとりと真摯に向き合うことです。その上で、若い後進を育てていくことも大きな目標ですね。自分自身の健康とも向き合いながら頑張ります。

<編集後記>
60歳を超えるとは全く感じられない石田先生の若々しさは、容姿だけでなく、話の節々に感じられるチャレンジ精神からも伝わってきました。現状を疑い、時に自分自身の失敗も糧にし、常に良いものや新しいものに挑戦する姿勢と考え方が非常に魅力的な先生でした。

石田先生、ありがとうございました。

石田清隆(いしだ・きよたか)
広島ステーションクリニック 理事長
https://hs-clinic.jp/

<略歴>
昭和62年 愛媛大学医学部卒業
平成7年 愛媛県立中央病院 内科医長
平成14年 愛媛大学医学部 (肝癌チームチーフ)
平成16年 松山市民病院 内科部長
平成18年 医誠会病院 肝臓センター所長
平成20年 広島市立広島市民病院 内科部長
平成22年 広島ステーションクリニック 開院

<著書>
『人生を好転させる 2‐week鉄活』(幻冬舎)